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世界一憧れの住宅を訪ねて

  • サンプロスタッフの日常

こんにちは

設計の柏本です

 

ゴールデンウィークも過ぎ、

日中は暑い日も増えてきましたね

上田のリフォームモデルハウスも雑草との闘いが始まりました

 

さて、みなさまは連休をどのように過ごされましたか?
ゆっくりと休まれた方、お出かけされた方、お仕事だった方——それぞれの過ごし方があったことと思います

 

私はついに!

長年憧れ続けた住宅を見学することができました!!

夏場限定で公開されているため、

なかなか機会がなく10年越しの願いがようやく叶いました

 

その住宅は1939年に竣工し、
今でも、お孫さんご家族が休日を過ごされているとのことでした

 

              

アプローチ

森の中にあるその住宅は、

素材の違いや建物・窓の凹凸、庇の曲線によって、

静かに周囲の森へと溶け込んでいます

〈森の中に現れた外観、アプローチ〉

〈車寄せの庇〉

〈段差のある深い庇と、その奥に差し込む光〉

〈細く分割された3本の柱(左)〉

〈太い柱を隠すための枝のような構造〉

 

              

内部へ

森の中に入っていくような感覚で玄関を抜けると、

そこにも木立のような空間が広がっています

 

細いいびつな円筒形の木材は、長さや配置、間隔もばらばらに並び、

美しいシークエンスがデザインされています

〈エントランス(右奥)からリビング(手前)〉

 

 

              

リビングの天井

リビングの天井は細かく目地の入った木材です

天井の照明は一切なく、日中の見学ではそのやわらかな自然光が印象的でした

夜の雰囲気もぜひ見てみたいところです

〈リビング〉

 

この天井には美しさだけでなく機能性にも工夫が施されています

直径7㎜ほどの小さな穴が無数に空いており、空調された空気が天井内から出てくる仕組みになっているのです

掃除がとても大変で、専用の棒を使って一つひとつ手作業で掃除しているとのこと…笑

 

              

階段と柱

階段も、広くいびつな台形の1段目や、

壁の代わりにランダムに配置されたルーバーの仕切り、

全体の浮いた雰囲気により、

存在感が軽く、周りの森の一部であるかのようにリビングの中に自然と佇んでいます

〈階段〉

 

また、ポーチ柱と同様に、室内でも1本の柱が複数本に分けられ、

空間の中で存在感を抑える工夫が施されています

手をかけるあたりには、籐(とう)が巻かれており、触感への配慮も感じられました

〈柱〉

 

              

中庭

中庭には広い芝生と池、離れがあります

タイルの貼り方にも細やかな意匠が見られ、

リビングから中庭を眺める景色もとても印象的でした

〈中庭からリビングをのぞむ〉

〈タイルの貼り方〉

〈離れ〉

 

全体から細部に至るまで散りばめられた自然と調和するデザインが、

周辺の森に溶け込み、私も森の一部になったようで、

心から穏やかになれる、特別な時間を過ごすことができました

 

 

出展:Alvar Aallon Arkkitehtuuria n:o 5

このブログを担当したスタッフ

柏本 涼子

建築士

柏本 涼子

出身地

長野県上田市

好きなもの・こと

ヘラジカ、トナカイ、フィンランド、おだんご

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