皆さんは「地盤調査」という言葉はご存知ですか?
現在、住居を建てる際には必ず行う地盤調査ですが、なぜ、行うのでしょうか?
今回は、なぜ、地盤調査を行わなければならないかを説明し、増築の際にも地盤調査が必要である理由についてご説明いたします。
□地盤調査とは?
地盤調査とは、住居を建てる地盤がどれだけの重みを支えることができるかを調べる調査です。
地耐力調査ともいわれ、地耐力が小さい地盤では、住居の重みに耐えられず、地盤が沈んでしまい、建物が傾いてしまう「不同沈下」を起こしてしまう可能性があります。
床が傾いてくるなど、日常生活に支障をきたすほどの不同沈下を起こしてしまった住居を修復する工事には、数百万円ほどの費用がかかってしまう場合があります。
そのため、住居を建てる前にしっかりと地盤調査を行う必要があります。
住宅の地盤調査の手法としては、表面探査法やスウェーデン式サウンディング試験などがあります。
もし、調査の結果、「住居を建てるのに地耐力が不十分である」と分かった場合には、地耐力を向上させるための、地盤対策工事や地盤改良工事が必要になります。
□増築の際も必要?
先ほどご説明した通り、地盤調査は住宅のような小さい規模の建物でも、新築の場合には、欠かせない手順となっています。
では、リフォームの際にも地盤調査は必要なのでしょうか?
実は、リフォームでも増築の際にはこの調査を実施する必要があります。
特に、1階で増築を行う場合には、増床する部分の地盤の強さを確かめる必要があります。
確認したうえで、新築を建てる際と同様に、基礎部分の深さや厚みなどを確定し、お客様に基礎の形の提案をさせていただきます。
また、古い建物を増築する際には、地盤沈下がすでに生じていて、基礎の一部が、少し下がっていることもあります。
この程度が大きい場合は改めて、地盤調査を実施し、現状の地耐力をしっかり把握したうえで建物の歪みを強制するという作業が必要になります。
増築では、既存の建物と新しい建物を合体し、一体の建物にするからです。
そのため、地盤は既存の建物と同じ状態にしておく必要があると考えられます。
□最後に
今回は、地盤調査を行わなければならない理由を説明し、増築の際にも地盤調査が必要である理由についてご説明いたしました。
現状が問題ないからと思い込まず、住居を安心してずっと使えるように、地盤調査を必要とする工事を施工する際にはしっかりと調査をするようにしてください。