余暇の大切な、私的な過ごし方のひとつ・・・「まちあるき」。
文字通り“ウォーキング”なわけですが、建築設計を生業とする僕にとって、
それはとても大切な“ワーキング”でもあるわけです。
と、まあ・・・ちょっと英語で韻を踏んでみましたが、
こういうのも韻を踏むなんて言っちゃっていいのでしょうか?
文才がないのでよく分かっていない、リフォーム設計担当の高松です、こんにちは。
まちあるきといえば・・・。
このブログでも過去に何度か、サンプロ・スタッフによる部活動
「まちあるき部」について、その活動内容を紹介させて頂きました。
このところはコロナ禍で思うように活動もできていませんでしたが、
先日久しぶりに仲間と一緒にまちなかの“ウォーキング”をしてきました。
今回の舞台は木曽福島。
サンプロの仕事として木曽福島は施工対応の可能なエリアではあるのですが、
部活としての木曽路は初開催。
雲一つない青空が広がる最高の天気に恵まれ、福島のまちなかを散策。
山間を流れる木曽川沿いでわずかに広がる平地に歴史を積み重ねてきた福島のまちは、
旧中山道の宿場町の風情を今に伝え、とても素敵な風景を私たちに見せてくれました。
福島といえば日本四大関所のひとつに数えられる関所のあることで有名ですが、
関所がここにできた理由を探ることは、この地に福島というまちが成立した
その背景を知ることに繋がっています。
木曽川の急流と、その流れが生み出した急峻な地形。
わずかに広がる台地と、河岸段丘による土地の高低差。
古くから馬の産地で馬市が開かれる土地柄。
当然、人も谷あいの村々から集まり、そして地形や風土に適した
店や住まいが出来上がっていくわけです。
私たちの携わる建築という仕事は、そうした自然地形をも含めた、
まちの成り立ちを感じ取ることにはじまり、その上に築かれた全体としてのまちと、
個々の建物の素性を読み取ることが大切なアプローチになります。
日ごろ、お客様のご自宅にお邪魔させて頂き、
その建物の構造やしつらいを拝見・確認することも大切ですし、
また同時にその建物が存在するまち全体を俯瞰するように歩いて感じ取る行為もまた、
リノベーション仕事の心得だと自覚しなくてはいけません。
まちあるきはウォーキングであると同時にワーキング。
でもそれは、わくわくするようなワーキングであり、
仲間と一緒にまちと触れ合いながら歩くことはとても楽しい思い出にもなります。
これからも私たちは、地域とつながる建物・住まいづくりに携わる者として、
まちとの触れ合いを大切にしながら、まちあるきの活動を続けて行きたいと思います。