こんにちは
伊那支店リフォーム設計の竹村です。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
先ずは、元旦に発生しました「令和6年能登半島地震」により
被害に遭われた皆様には心よりお見舞いを申し上げます。
日頃リフォーム工事の設計に携わる建築士、耐震診断士でもある私としましても
ニュース等の映像からの被害状況を拝見するにつけ改めて身が引き締まる思いと
既存住宅への耐震補強工事の大切さを感じる所です。
さて、今回は南信の駒ケ根市で工事が進む減築リノベーション工事の中から
耐震補強工事を中心にご紹介をしたいと思います。
2階建ての住宅の場合、1階で間取り的にも生活が完結できる場合維持メンテナンスや耐震性能を踏まえて2階を取り除く《減築》も選択肢の一つになります。
今回のお客様のお家も1階のフルリノベーション工事に合わせて2階を減築して屋根を新しく作り直す計画となりました。
工事前の住宅の外観です。
2階建て、屋根は瓦葺きで老朽化もみられました。
2階を解体撤去して新しい屋根形状とした外観です。
2階の重量を無くすと共に屋根は鋼板葺きとして軽量化を図り
耐震性能を向上させます。
新しい屋根下の内観です。
既存の梁の上に新しい屋根組みを行います。
構造体の色のコントラストはリノベーション工事ならではですね!
壁に筋交いを入れた補強工事です。
計算に基づきバランス良く設置をします。
柱と土台、梁、筋交いの端部は金物補強
を行い大きな地震時に構造体が
抜け落ちないようにします。
梁の金物補強です。
地震時に水平面がねじれにくくする補強工事も
壁の工事同様、耐震には有効です。
住宅の耐震補強工事を行う場合は現状の住宅を
詳細に調査をさせていただいて耐震診断を行った
後に補強計画を立てさせていただきます。
今回のお客様の住宅は耐震診断の上部構造評点が
0.25(建物が倒壊する可能性が高い)から
減築及び1階の耐震補強工事をする事により
1.63(建物が倒壊しない)まで評点を上げる事ができました。
この度の能登半島地震でも見受けられましたが災害時には
ライフラインが断たれる事もございます。
このような状況においては住宅の耐震性能に加えて
室温を下げないように住宅の断熱性能も上げることが
身を守る上でも有効になります。
住宅のリノベーション工事の計画の際には耐震、断熱
という性能を向上させる事ができる良い機会となりますので
是非、ご検討いただければと思います。
断熱性能向上工事、再生可能エネルギー設備の災害時の
有効性等も今回のお客様の工事を例にまたの機会にご紹介
できればと思います。
それではまた。