年齢を重ねていくにつれて、体力が低下し、体が思うように動かなくなり、今まで普通にできていたことが困難になっていきます。当たり前の日常生活を送ることさえも、大変苦労に感じる日がくるかもしれません。中でも入浴は高齢者にとって困難や危険をともなう生活習慣の一つといえるのではないでしょうか。
入浴の効果として、体を清潔に保つことはもちろんですが、血液循環をよくし、新陳代謝を良くします。精神的にも一日の疲れを洗い流し、リフレッシュすることができます。
極力、人の手を借りずに誰にも気を遣わないで、自らの手でリラックスして入浴したいと思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。また一緒に暮らす家族も安心してお風呂に入ってほしいですよね。
そこで今回は、一番簡単に浴室の安全性を高める方法として浴室に手すりを取り付けることをおすすめします。高齢者の方だけでなく、小さいお子様や妊婦さんにとっても優しい浴室になります。
浴槽に手すりをつけるには、自分で取り付けるタイプも売られていますが、長く使っていると万が一使用中に外れてしまう可能性があり、せっかく安全のための手すりが大怪我につながりかねません。特に水回りで強度の高い手すりを設置するにはプロの手を借りる方が無難でしょう。
介護用手すりを取り付ける工事には保険が適応されます。介護保険で8割から9割が支給されるため、大きな費用の負担はありません。ですので、ぜひ業者にお願いして工事してもらいましょう。
手すりにはいくつかの形があります。
まずはI型の手すりです。
取り付け位置は壁に横から見て浴槽の縁と同じ位置くらいに、縁に垂直につけます。
I形にすることで手すりに幅ができ、どんな身長の方でも自分の立つ、かがむ等、体の動きに合わせて手をゆっくりと滑らせることができます。このI型手すりは浴槽から出る時にも使えますし、握る部分が長いので、浴室の中で体のバランスを取るためにも便利でしょう。
また、I型浴槽用手すりは見た目もすっきりとしていますし、邪魔になりにくいので、介護のためでなくても浴室についていると便利な使い勝手の良い手すりといえるでしょう。
次回も引き続き、手すりの種類についてご紹介します。