前回は完全同居型の特徴について述べました。良くも悪くも、距離感が近いことが特徴でしたね。
それでは、プライベートは確保しつつ、家族団らんの時間を確保するにはどうしたらよいか。
その答えとなるのが、部分共用型です。
今日は、部分共用型についてお話したいと思います。
部分共用型というのは、玄関や水回りなどの一部を、共同スペースとして使用する一方、生活ゾーンは、親世代と子世代で分けるという間取りです。玄関や水回りの設備を、どの程度共有するかが一つポイントになってきます。
以下、部分共有型のメリットを述べたいと思います。
まず、プライバシーと家族団らんの2つを両立させられるというメリットがあります。完全同居型に比べて、気を遣うことが少なく、程よい距離感を保ちながらも、交流をすることができるのです。
また、家族のスタイルに応じて、玄関や水回りを、共同にするか、別々にするか決めることができます。
例えば、
「どっちの家庭の来客かわかりやすいように、玄関は別々にしよう」とか
「ご飯は一緒のものを食べるから、キッチンは一つでいいね」など、スタイルに応じた住居にすることができるのです。
次にデメリットについて述べたいと思います。
部分共用型は、意図的に共用部を作った間取りです。
交流をすることができる反面、完全に生活を分離しているわけではないので、生活の時間帯の違いなどから、関係がぎくしゃくしてしまう可能性があります。
起床や帰宅の時間の違いにより、朝や夜、生活音のせいで眠れない、なんて事態は避けたいですよね。
また、小さいお子さんを持つ家庭で、キッチンを一緒にした場合も注意しなければなりません。
その子たちに食事の内容を合わせないといけないので、親夫婦がその食事に対して、ストレスを感じる場合があるからです。
食、キッチンに関しては、他よりもさらに念入りに話し合うとよいでしょう。
いかがでしたか。
部分共有型は、ライフスタイルに応じて、プライベートと交流を両立できる間取りだということがわかっていただけたと思います。
しかし、両立できると思って住んでみると、ちょっとしたことが気になり、ストレスを感じてしまうことがあります。
それぞれの家庭のライフスタイルを、しっかりと考えたうえで、どこを共有するのか決めていきましょう。