皆さんはIHクッキングヒーターと電気コンロの違いをご存知ですか?どちらもガスではなく電気によって調理器具を加熱するという共通点を持っています。また、形状も、少し異なりますが、大体の形は同じです。ではどちらでも良いのでしょうか?実はそういうわけにもいかないんです。この両者には大きな違いがあるのです。そこで今回は両者の違いを明確にしていきたいと思います。
そもそも、「IHクッキングヒーター」、「電気コンロ」とは何なのでしょう。まず、IHクッキングヒーターの説明をします。IHはInduction Heatingの略で電磁誘導加熱という意味を表します。磁力発生コイルに電流を供給して磁力線を発生させ、その磁力線が鍋などの金属の調理器具に作用して加熱するからです。次に、電気コンロとは内蔵されている、蚊取り線香の様なニクロム線などに電気を通して発熱させ、その熱で調理器具を熱します。電気コンロにはヒーターがむき出しになったものと、トッププレートの下にヒーターが取り付けられているものがあります。
次に両者の違いを書いていきます。この2つは大きく3つの違いを持っています。
・熱し方
両者の熱し方は全く異なります。電気コンロがコンロ自体を熱くしその熱で調理器具を熱するのに対して、IHクッキングヒーターはIHに触れている調理器具だけを熱します。つまり、電気コンロはコンロ面を触るととても高温になっているため火傷をしてしまいますが、IHクッキングヒーターはコンロ面を触っても全く熱くありません。そのため、子供などがいる場合は安全面でIHクッキングヒーターの方が優れています。
・効率
両者は熱し方の違いから、電力量に対する熱量の効率が全く違います。電気コンロはコンロ自体を熱くするため無駄が生じているため、その効率は60%になります。対してIHクッキングヒーターはコンロ面に触れている部分だけ熱するため非常に効率が良く、約90%の効率を持っています。つまり、電気コンロよりIHクッキングヒーターの方が1.5倍効率が良いということです。
・使える調理器具
熱し方の違いは、使える調理器具の違いにもつながります。電子コンロの方は熱が伝わるならば何でもよいのですが、IHは調理器具の材質によって熱の伝わり方が異なってきます。また、離したらすぐに冷めてしまうので余熱を使うことができず、加熱時間は長くなってしまいます。
いかかでしたか。見た目はほとんど変わらないですが、中身は大きく違います。正しく理解して正しく使いましょう!