日本の和室には無くてはならないものが、畳ですよね。
あの独特の気持ちのいい質感は畳でしか味わえないものとなっているでしょう。
そこで今回は、自然素材としての畳にはどのようなメリットやデメリットがあるのかをご紹介します。
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初めに、畳にも、種類がいくつかあって、稲わらでできている畳は、自然素材というのに最適な素材と思われがちです。
しかし、畳床には、ダニやその他の害虫が発生しないように、適切な防虫処理をしなければならないというように防虫処理が義務付けられています。
もちろん、天然のワラで出来ていて、自然素材ではあるのですが、この防虫処理に化学物質が含まれてしまっているのです。
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また、スタイロ畳と呼ばれる発泡ポリスチレン・サンドイッチ畳などもワラを使っているので、稲わらと同様、防虫加工が義務付けられているのです。
同じく植物繊維を原料にしたインシュレーションファイバーボード・サンドイッチ畳についてもワラとチップ化した木材をつかっているので、防虫処理が必要になってきます。
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そして、防虫加工が必要ない畳として、建材畳床が挙げられます。
これは、ワラを使わずに、発泡ポリスチレンかインシュレーションボードのみを使った畳で、縫い糸も化学繊維となっています。
ワラを使っていないので、防虫処理は義務付けられていませんが、畳にはどうしてもダニなどの害虫が住みやすいので、防虫処理を行っている製品も多くあります。
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これまでに述べたように、畳というものは、人間の出す水分などをよく吸収してくれるものではありますが、室内の湿度が畳の吸湿可能な湿度を超えてしまうと、カビが発生してしまいます。
さらには、そのカビを餌にしてダニが増殖していくという悪循環となってしまいます。
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このデメリットを改善する方法としてあげられるのは、天日干しをまめにすることが最も良い方法とされています。
天日干しをすることで、溜まっていた湿気が取れますし、発生したダニも陽の光によって死滅させることができます。
最近の住宅環境ではなかなか日常的に畳を天日干しするのは難しいかもしれませんが、薬剤を使わない畳を使うのであれば、必ずこの作業は必要となります。
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このように、畳は防虫剤を使っていないものを選んだからといって安心していても、ダニなどが大量に発生してしまうと、それがアレルギーの原因となって、結果的にアレルギー反応を起こしてしまいます。
自然素材にこだわって防虫剤を使っていない畳を選ぶのであれば、まめに天日干しをしたり、湿気をためないような工夫をすることが大切です。